正社員の就職では新卒が断然有利なように、主婦パートでも転職を繰り返す度に再就職能力は低下していきます
理由は以下です。
- どこの企業だって、続かない人は雇いたくない
- どこの企業だって、同じ能力なら素直で元気な若い人を雇いたい
ただし、以下のパターンでは転職によるデメリットは発生しません
- もうすでに経歴が最悪
- 採用率100%に近い誰でも入れる会社にいる
上記二つを兼ね備えている場合、落ちるトコまで落ちている状態ですので、これ以上 落ちる事はありません。これはある意味、強みです。悩まず転職しましょう。
という前提を踏まえた上でー
私が長い面接官人生で聞いた転職の志望動機や前職の愚痴などを基に、成功しそうな転職と失敗に終わる転職パターンを書いていきたいと思います。
社長がワンマンだから転職
私個人は、最も効率の良い経営は優秀な経営者によるワンマン型だと思ってますが、話が長くなるので組織形態としてのワンマンの是非は置いておきます。
しかし、上記のような概念が頭の隅にもなく「ワンマン=悪」という子供っぽい不満を面接の場で言ってしまう人に成功はありません。次の職場でも同じ不満を持つことになります。
何故なら、そういった人の意見が通らないのは企業風土や経営者が原因ではなくて「その意見に価値がないから」です。転職を考える前に もう一度、自問自答してみてください
不満解消率 △
ご参考
- 貴方のその意見に企業利益という視点は含まれてますか?
- 貴方の意見には、どれぐらいお金が必要で、どれぐらいで回収できますか?
残業が多い
会社によって、このあたりの配慮は千差万別なので 勤務先を変える事によって問題が緩和する可能性は高いと思います。酷いところは ホントに酷いようですから。
ある程度、求人採用が上手くいっている企業であれば、時間通りにパートさんを上がらせるぐらいは難しい技ではないので、探せば良い所はあると思います。会社ではなく、現場リーダーの性格にも依るところが大きいので、この間まで希望時間に帰れたのに急に残業が多くなったという話も聞きますね。
不満解消率 〇
ご参考
- 地道に探せば、きっと見つかる
もう年だし、体が楽な事務職に転職
探すだけ探してみても良いかもしれません。ただし、在職しながらです。きっと見つかりませんから。
体が楽な仕事は、大抵の場合、人気職です。何故なら楽だからです。年をとってからも働ける仕事をお探しであれば、若いうちから その職で働き、スキルではなく所属企業内で実績や信頼、知識などを積み上げておくか、楽な仕事ではなく、経験がものを言う仕事にすべきです。
応募者が多い誰でも出来る仕事に年配者を雇う企業は稀です。40歳を超えて見つかる事務職は、むしろブラックではないかと疑う方が良いかもしれません。
不満解消率 ×
ご参考
- こういう発想の方、けっこう多いです。
- 面接で正直に志望動機を言わないでください。どうしていいか分かりません。
人間関係が嫌、ムカつく上司や同僚がいる
女性の転職理由で最も多い一つがコレです。
同僚の1人や2人とこじれたぐらいで転職を考えてたらキリがないですが、上司が完全なチンピラだったり、もう社風自体がギスギスギスギスしている場合は転職を考えて良いと思います。
ただし、再就職能力の低い方は、どう頑張っても雰囲気の良い職場に入れないのも現実。転職してさらに悪化というリスクもあります。雰囲気の良い職場というのは自然と生まれるものではなく、企業努力によって作られるものでありコストもかかっていますから、当然、スタッフに求める能力なども高いものになります。
不満解消率 △
ご参考
- 他人は自分を移す鏡。自分自身に原因がある場合が多い
- あまりに柄が悪い職場は、さっさと転職
給料が上がらない
↑ 要するに年功序列タイプの企業を求めているわけですが、これについては会社の昇給制度の問題なので面接時にキッチリ確認しておくべきですね。でないと永久に転職の繰り返しです。
現実、このような不満を持つ人は多いので、ガス抜き程度に ほんの少しだけ時給UPの仕組みを持たせている会社も多いです。(某大手外食企業では、〇〇年働くと数10円~30円の昇給のチャンスが生まれるという人を馬鹿にしたようなシステムもあります)
勤続年数をあげる為に誰しもが分かるように制度化しているところもあります。長く務めるという事は立派な企業利益への貢献ですからね。でも、能力無関係に給料が上がりすぎてしまった人はリストラ対象になりやすかったりもします。
その業種の相場を調べて 自分の時給が著しく低い場合や、他社なら自分にもっと高い評価をしてくれる!という自信がある方は、転職を考えてみても良いかもしれません。
不満解消率 ×
ご参考
- 大抵の場合は、自分への過大評価
- 時給が高いので転職してみたらサービス残業が多くて、結局は損という場合も
色々な経験を積んでスキルあ~ぷっ !!
まあ、何も言う事はないです。頭が悪くて可哀想な限りですが、もう治りませんから。こういう人にとって転職は、転職する事自体に意義があるので、毎回成功でハッピーでしょう。
不満解消率 〇
ご参考
- 一番幸せに生きていけるタイプかも。周囲は多大な迷惑だが、雇ってしまった面接担当が悪い。
主婦の転職判断 まとめ
世の中には素晴らしい職場がたくさんありますが、自分がそこに入れるかどうかは別問題。
良い待遇を用意するには、時給だけでなく様々なコストがかかります。
そういう事をする会社は、採用基準も厳しい。似たようなレベルの職場を転々としても、会社が変わるだけで大して環境は変わらない事が多い。
在職しながら仕事を探すのが賢い
個人的には好きではないですが、損得を考えれば合理的。
また、探すだけ探して、他の会社の職場風景を見たり、自分の市場価値を知る事で 今の会社への不満も和らぐ事があるかもしれません。
仕事探しは、ハローワークに行くのは難しいので ネットを使ってください。⇒パート求人サイト一覧
面接の日時は、今働きながら仕事を探している事を伝えれば、特別に時間を取ってもらえる場合も多いです。(うちの会社でも、時々やってます)
求人だけ見ると条件がUPのはずだったが、実際に働いてみると話が違う!というのもよくある話
昔、私がアルバイトしてた先は出社してから一時間はごちゃごちゃ理由つけて「時給なし」でした。(時給が高くても何の意味もない)
それから試用期間中は時給マイナス150円で、試験に受からないと永久に試用期間というシステムでした。
さらに、その試験は、小冊子レベルの業務マニュアルを暗記し、店長の前で一字一句間違えずに言えたら合格というナンセンスなものでした。(アホらしくて ヤル気がしない)
しかも、そのバイト先は、けっこう有名な大手企業でした。(たぶん、アホな店長のスタンドプレーと思いますが)
上の例はちょっと極端ですが、現実に こういう会社は沢山あります。
年齢が5の倍数を超える毎に、転職能力は激しく低下
私は「転職しない人を採用する仕事」なので、どうしても転職には否定的な意見が多くなってしまいました。
最後はポジティブな話で終わりたいと思います。
「転職は少しでも若いうちが良い」
以上、転職を決断する時に参考にして欲しいアレコレでした。